西洋史のまえがき
ここでは西洋の歴史について紹介していきます。このサイトではまず西洋について哲学史や文学史など順々に思想史について紹介しています。個々の思想史は古代からの賢者や芸術家たちの天才を通じてより鮮明に映す体系を築いていますが、それらはお互いにお互いの学問を補い合い、巨大な西洋世界という人間の生きた世界を描写していくものだと思います。例えば哲学史は個人を中心に展開された「知るとは何か」「善く生きるとは何か」「愛とは何か」「人間とは、人間集団とは何か」「真理とは何か」などの根本的な問いに対する考察を巨大な木のように一本の幹から広がった枝葉の形を一つに結びつけていますが、こうした過程にぱっと見ただけでも社会学や心理学などへの強い結びつきがあるだろうことは見て取れるでしょう。実際両者は哲学から生まれたものとも言えます。そうした意味では哲学史は「どの思想史の根底にもある知的営み」を提供するという面で他の思想史に影響を与えているといえるかもしれません。すると西洋史にも可能でまた必要とされる役割があると考えられるでしょう。それは何でしょうか。
どんな思想家も現象や学派としての思想の形も、その時代にあった場所や状況や歴史などが社会的背景になって単なる舞台設定以上の特別な意味を与えています。極端な例を挙げれば古代ギリシアの人々の「神」と中世西欧の「神」と現代の科学的社会における「神」とは同じ言葉を用いていても時間を隔てることでほとんどまったく異なる意味を持ちます。加えて言えば地域や民族、宗教などによって言葉によって生み出されたり、受け取られたりする意味も変わってきます。そうした様々な観点を含めて一つの「時代」の地平をなしています。さらに時代ごとに一般的な認識ができることによって、時代を先駆ける天才的な個人たちはそこに背いたり、より徹底的に貫いたりする特殊な概念を生み出していきます。そういう意味で西洋史は「どの思想史の背景にもある社会的背景」を提供するという面で他の思想史に生きた影響を与えているといえるでしょう。
ここでは時間軸にしたがって西洋の歴史におおまかな輪郭を描いていきます。高校の世界史などと同様に、ここには表面的に社会学や政治学や法学や文化の歴史も扱われますがそれらは個別に深く掘り下げることはしません。そこには学問的に分けられた事績や思想もまぜこぜになったものが広がっているので、すべてに触れているとその「時代」という形がいびつになってしまうためです。このサイトではどの項目も他の項目のある種の地図になる構成を目指しているので、見渡しよくまとめていきます。その都度のワードや記述が別の思想史においてまとめられている時はリンクを張ったり、ワードをクリックすることで別ページに飛べるようにします。